Doc’s Best Cement(ドックベストセメント)とは??
ドックベストセメント治療は、ドックベストセメントに含まれる鉄(Fe)イオンと銅(Cu)イオンのコンビネーションによる殺菌力により、虫歯を除去しないで無菌化する治療方法です。
セメントを詰めるための最小限の削合は行いますが、虫歯を残した状態で治療を終了させます。残された虫歯(感染象牙質)はセメントに含まれる殺菌成分とミネラルにより無菌化+再石灰化され多くの場合、抜髄(神経をとること)を回避することが可能です。
3MIX法との対比
似たような治療法として、3MIX-MP法があります。
同じく虫歯(感染象牙質)を残したまま治療を終了しますが、3MIXは抗生剤を使用し無菌化します。抗生剤は扱いが難しい上、効果としては48時間が限度です。
ドックベストセメントは、鉄イオンと銅イオンによる殺菌効果に加えて、ミネラルを用いた再石灰化を促がし、効果は安定して持続することから、生体にとっても安心な材料だといえます。
臨床例
①虫歯をある程度除去し消毒します(ある程度の除去はセメントを安定してつけるために必要です)
②ドックセメントの塗布(無菌下で行うためラバーダムをかけています)
③セメントの上部に咬合力に耐えられるハイブリッドレジンを充填し即日修復へ
Doc’s Best Cement(ドックベストセメント) の利点
従来のやり方は虫歯になってしまった部分を完全に削り除去する方法であり
神経に達していれば神経を取るのが基本なため、ドックセメントの方法とは全くことなります。
このことをふまえて比較してみると・・・・
①虫歯をすべては削らない(最小限の治療)
②歯髄(神経)を残すことができるので歯の寿命が長くなる
③菌を無菌化するので、治療後に内部から虫歯になる可能性が低い
④1回の治療で洗浄とセメント充填まで通しで行うこともできるため、治療時間短縮となる。
⑤治療工程での痛みが激減(削る時の痛みが減るので)
⑥歯質(軟化象牙質)が硬くなる。
Doc’s Best Cement(ドックベストセメント) の欠点
ドックスベストセメントはメリットが非常に魅力的でありますが、残念ながら他の治療と同様に
「万能薬」ではありません、この治療を受ける前に一考するポイントとして参考にしてください。
①虫歯菌が歯髄(神経)まで達している、既に痛みが酷いときには適応不可な可能性が高い
②失活歯(既に神経が死んでおり根管治療が必要な歯)には適応できない。
③歯冠が崩壊(崩れている)場合、土台を大きく作らなくてはいけないような場合には適応できない。
④この治療自体(ドックスベストセメント)が保険適応外
⑤そのためドックベストセメントを行った歯に詰める詰め物も保険適応外(混合治療(※)となり不可)
2014年現在、日本では薬事法の認可をまだ受けていない
(※)保険診療に保険外診療(自由診療)を併用すること。
⑥残念ながら、ドックベストセメントを用いても歯髄の回復能力に差があるため失活してしまうことがある。
⑦ズキズキ痛むような急性症状を持っている歯には残念ながら適応になりません。
3MIXの治療時にも説明させていただいておりましたが、「すべての虫歯に適応ではない」ということになります。残念ながら適応外となることもございます。
費用に関して
Doc’s Best Cement(ドックベストセメント)は
2014年現在薬事法の認可を得ておらず、健康保険でも認可されておりません。
従って治療自体が「自由診療」となります。
ドックベストセメント貼薬〜修復材料・補綴物装着には様々なパターンがありますので
症例によって値段がかわってきます。詳しくは担当医までご相談ください。
例① ドックベストセメント貼薬 <¥3240> +ハイブリッドレジン直接修復<¥10,800>
= ¥14,040
例② ドックベストセメント貼薬 <¥3240> +ジルライトクラウン補綴 <¥51,400>
= ¥54,640
第一人者の小峰一雄先生と同じ手法で
左から二番目が小峰一雄先生、右隣が当院安齋Doc’s Best Cementは埼玉県の小峰一雄先生によって日本で普及が進んでおります。
第一人者の小峰一雄先生の指導のもと、同じ方法・同じクオリティーで提供できるように研鑽して参ります。