大泉学園北口　齋藤歯科医院のDr.Satoshiです。
「前の歯医者さんで削られすぎちゃって・・・・」
何度かそのようなお話を診療する際にお聞きすることがあります。
実際のところその患者さんの以前の虫歯の状態は
レントゲンも口腔内もみていないため何ともいえないのですが、
以前他の歯科医院の先生もお示ししていましたが
例としてこのような場合もあることをご紹介します。

真ん中に写っている歯、溝の部分が黒くなっています。
患者さんのお話では「噛むとたまに痛い」とのこと、
その他の症状はあまりありません。
ダイアグノデント（レーザーによる虫歯測定器）にて数値が
結構深いことを表していました。
麻酔して注意深く表層を削ると・・・・・

薄い茶色っぽいモヤモヤしている部分が「軟化象牙質」
つまり酸によってやらかくなった象牙質＝虫歯です
これらを除去し

まだ深部にも虫歯があることがわかりますね。
削る前と比較すると


見た目には小さい虫歯なのですが中は大きく広がっています。
歯の表層のエナメル質は固いのでなかなか虫歯が広がりませんが
中の象牙質はエナメル質よりも柔らかく、繊維のような走行があるので
大きく広がります。

左からラバーダム下（唾液から歯が汚染されるのを防ぐ）にて
十分な消毒を行い、今回は間接覆髄材として
「Doc's Best Cements」（ドックベストセメント）を選択。
樹脂にてダイレクトボンディングにて修復完了。
かなり深い虫歯でしたが最小限の切削を行い神経を保存できましたが
これぐらいの切削はどうしてもさけられません。
参考になりましたか？？
 
 
※症例の写真は患者様の許可を頂きまして掲載させていただきました。
ご了解いただきましてありがとうございました。